「歯茎が腫れる」「血が出る」といった症状は、歯周病のサインかもしれません。歯茎から血が出る人の約90%は歯周病の可能性があります。日本の成人の約80%は歯周病を発症していると予想されていて、多くの人が歯周病の初期状態にあたる歯肉炎になっています。歯周病は初期段階では自覚症状があらわれにくいために早期の発見が難しく、「歯茎の痛み・出血」などの自覚症状に気づいたときにはすでに重症化している場合もあります。
歯周病は悪化してしまうと、歯が抜けてしまうだけではなく、血流に入り込んだ歯周病菌が原因で肺炎や脳卒中、心臓病などの大きな病気を引き起こすがあります。
歯周病はブラッシングでとりきれなかった汚れ(プラーク)が歯と歯茎の歯周ポケットと呼ばれる場所にたまり、その歯周病に潜む歯周病菌が原因で引き起こされます。歯周病菌が巣(バイオフィルム)をつくって繁殖し、この菌が出す毒素によって歯茎が炎症を起こし歯周病につながります。
口腔内には約300~500種類の細菌がすんでいます。
これらの菌は、普段はそれほど悪さをしませんが、ブラッシングが不十分だったり、砂糖を過剰に摂取すると細菌が歯の表面にバイオフィルムを形成します。
この汚れこそがプラークであり、粘着性が強く、うがい程度では落ちません。
このプラーク1mgの中には10億個の細菌がいると言われ、虫歯や歯周病の原因となります。歯周病は、このプラークの中の細菌が歯肉の炎症をひき起こし、やがては歯を支えている骨を溶かしていく病気です。結果的に歯を失う原因となります。
歯周病を予防するには患者様ご自身で行う丁寧なブラッシングが必要不可欠ですが、それだけでは不十分です。予防には歯医者での定期的なメンテナンスが必要です。歯ブラシでは取りきれないプラーク・歯石が歯周病菌を繁殖させる住みかとなっているのです。歯ブラシが届かない歯周ポケットの中を定期的にきれいに取り除いて歯周病を予防しましょう。
それ以外にも歯科衛生士さんに正しいブラッシングのやり方を教えてもらい、実践することも歯周病菌が繁殖するスピードを抑えるのに効果的な手法です。
SRP(スケールルートプレーニング)とは歯周ポケット内部に入り込んだ歯石をキュレットと呼ばれる治療器具を使って取り除く治療です。
実は目には見えませんが、歯周ポケットの奥深くには歯石が大量に付着しています。歯石はプラークと歯周病菌をため込む温床となるため、定期的に除去しなければなりません。そうした歯石や細菌を除去し、根面の汚染物質を取り除くことがSRPなのです。
歯周内科とは歯周病をお薬で治す方法です。歯周内科では顕微鏡を使ってお口の中の菌を確認し、菌の種類などを検査します。そして、歯周病を引き起こしている原因菌を除菌するためのお薬や薬用歯磨き粉を使って、口腔内の菌の環境(菌叢)をコントロールするという治療です。歯周内科の最大の特徴は痛みを伴う手術がないという点です。SRPで歯石を取りながら歯周内科治療を行うことで、相乗的な治療効果を得ることが可能です。
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